キレる子どもに 学習や心理支援する際に役立つ本3選【必読書】

 子どもに学習・心理支援する際に対応が困る、もしくは心理実習先で学生が混乱しやすいのは、キレる子への対応です。そこで、大学で実習指導教員をしてきた経験から役立つ本を紹介します。あまり多いと読み切れないので3つにまとめました。キレる子の対応に限らず、子どもへの対応全般で必読ともいえるので、学生は予め読んでおくことをお勧めします。また、書庫に持っておいて現場で困ったときに読むと学びが深くなる本だと思います。

目次

キレる子どもに 学習・心理支援する際に役立つ本3選

その1 『怒りをコントロールできない子の理解と援助―教師と親のかかわり』

日常から友だちとのトラブルで暴力をふるったり、授業を乱す、叱られると暴言を吐く…。もちろん、注意は効かない。そんな子の対応をする実習先であればまずこの本を買いましょう。キレる子どもへの対応で知識がない実習生は看守のように「見張る」対応になりがちですが、そのような子をどう「心理」として理解すればいいか、また具体的な実践例がわかりやすく書いてある本です。実習生として対応しているとこちらも「怒り」が沸いてきたり精神的疲労が大きくなるものですが、それについても理解が深まる本で、とてもおすすめです。

その2 『対象関係論』

その1 『怒りをコントロールできない子の理解と援助―教師と親のかかわり』を読んで、精神分析的な理解で深めたい場合は、必読です。精神分析的に支援者側が仮説を立てる意味がわかり、また支援のツールとして使えるヒント満載の本です。枠を崩す子どもへの対応やこちらの気持ちをゆさぶってくる子どもへの対応で、こちら側の気持ちをブレさせないための知識が具体的に得られます。対象関係論は、難解といわれますが、この本はわかりやすくかかれていますね。

その3 『だいじょうぶ 自分でできる怒りの消火法ワークブック

実習先では、もう少し具体的な「方法論」にフォーカスした知識があると安心するかもしれません。その1、その2に挙げた力動的な人間理解は基礎になるもので「どうする」の前の「どう理解する」は心理支援をするうえで押さえておきたいです。とはいえ、「どうする」のハウツーにフォーカスするならこの本がお勧めです。子ども目線に経ちながらこの本を使ってワークをしていくとコントロールが身につけられる構成になっています。他にもシリーズで不安等の扱い方に関するものもあるので、下記リンクから関連本もチェックしてみましょう。
ただ繰り返しになりますが、理解が無い中でのハウツーは空回りしますので、使用に注意は必要です。

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沢 哲司(医学博士/臨床心理士/公認心理師)のアバター 沢 哲司(医学博士/臨床心理士/公認心理師) 医学博士/臨床心理士/公認心理師

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