「普通」か知りたくて心理検査を受けようとしている方へ

「普通ってなんだろう」と悩むことはありませんか。
「普通」を検査で調べることの意味を教えてくれるアニメ動画があります。

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「普通」はどこにいる?

 人は1人では生きていくことはできず、生まれた時から家族という集団に身を置き、学校、会社、組織という人間関係に属して生きていきます。集団の中で様々な体験をする中で、人は集団の価値観を自分に取り入れ、自分の考えが「普通」の物差しとなり易く、自分と違っている人を「変な人」「困った人」だと思う傾向にあります。

 だから、人が見た物差しでは、自分が「普通」かどうかなんて分かりません。ナンマンパンが、困っている人を助ける事で自分の存在価値を見出していたことに自分で気付いたように、その人の抱える異常さや問題を他人が推量ることはなかなかでむずかしいのです。

 私には片腕がない知人がいます。彼女は、「道を歩いていると、沢山の人が自分に片腕がない事を知るとギョッとし、好機の目で見る。中には心配して声をかけてくれる人もいる。しかし、自分にとっては片腕がない生活が当たり前のことで、何にも困ることはない、唯一困ることは、子どもを抱き上げることができないことくらい。」と笑って言います。そして自信を持って子育てしています。

 彼女の瞳は、そんな強さや優しさが反映しているように思えるほど印象的で、魅力的な人でした。彼女と話していて、片腕がないことについて劣等感を感じて生きづらい思いをしているかどうかは、他人にはわからないのだということを感じました。

 障害を持つ人も、そこに困り感を抱えているかどうかは他人にはわからないし、他人から見てなんの困難もないような人生を歩んでいるように見える人が、どんな悩みや苦しみを抱えているかはわからないということです。

心理検査を受ける意味

それでも、「普通」を知りたいニーズから心理検査が開発されました。心理検査といってもおもちゃみたいなものから専門家だけが使えるモノもあります。「普通」かどうか知りたい場合は、決心をして専門家に頼ることがまず第一歩になるでしょう。しかし、心理検査でわかったこともその人の一部分です。検査では、その人の得意不得意や、考え方の癖、傾向などが数値として出てきますが、それはその人のもつ多様な面のうちの一つに過ぎません。

結局は、「普通」かどうか知ることは自分自身と向き合い続けることです。心理検査を受けるということはその決心とはじまりなのでしょう。

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