【良書紹介】精神科医の思春期子育て講義

思春期の子どもを持つ親にとって、子どもの育て方で悩む方は多いと思います。また、心理支援に携わる目指す専門家にとってもこの頃の心性を理解することは、とても重要です。「社会の中で個として生きる」ことに揺れる相手に接することは、人間と人間のぶつかり合いになるからです。

そのような背景から思春期の子育てに関する本が多く出版されているのもうなづけます。その中でも、以下の本は必読書といえるでしょう。

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【良書紹介】精神科医の思春期子育て講義

思春期青年期のエキスパートである皆川邦直先生(精神科医)が、思春期子育ての本質を一般向けにわかりやすく解説されている本です。治療の一環として、「親ガイダンス」というものを実施することがあるのですが、その内容を書き起こし届けてくれているのが本書です。

思春期の問題は、その人を取り巻く人間関係の中で起こります。支援者は突きつけられた関係性の問題に対して「情報」で解決するのではなく、支援者自身が「体験的」にその関係を扱える人になる過程が大事なのだと教えてくれます。つまり、支援者自身が相談できる人とコミニケーションをとり、実は自分の中でも湧き上がっている「思春期」の問題に動じずにいられることが大事です。

本書は、あくまでも「本」ですから関係性を築くことはできません。しかし、最初のステップとして思春期心性を前向きに扱えるよう照らしてくれるのが本書「精神科医の思春期子育て講義」です。

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沢 哲司(医学博士/臨床心理士/公認心理師)のアバター 沢 哲司(医学博士/臨床心理士/公認心理師) 医学博士/臨床心理士/公認心理師

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