院試塾 3限目③。出題率が2番目に高い領域、パーソナリティと査定の3本目です。パーソナリティと査定の3本目です。この動画では、投影法の検査(ロールシャッハ・テスト、TAT、P-Fスタディ、SCT、描画法)を、作った人・してもらうこと・覚える用語の名前でまとめます。あわせて、テストバッテリーと、検査を使うときの手順と倫理、答案でやりがちな間違いを扱います。
試験に出る範囲であっても、検査の詳しい見方と、分類の意味は、YouTube やこのページでは公開できません。学生証(無料登録)に登録すると見られる動画で、院試に対応した教科書の範囲を説明します。この動画とこのページは、覚えるべき用語を並べて説明します。そのため、イメージしにくいかもしれません。学生証は、無料で登録できます。ぜひ、そちらもご覧ください。
動画① 投影法の検査と重要用語
この動画で覚える 9 語
語を押すと、過去問での出題率・動画のその場面・テキストの該当箇所が開きます。青は、直近の入試でも出題が続いている語。
動画③ パーソナリティと査定③ 投影法の検査と、重要用語のまとめ(9語)
テキスト
この動画の内容を、答案に書ける順に文章にまとめる。投影法の検査は、作った人、してもらうこと、覚える用語の3点で整理する。この3点がそろえば、検査の名前と方法を取り違えずに書ける。
投影法
投影法(投映法とも書く)は、あいまいで、いろいろな受け取り方ができる刺激を示し、それへの自由な反応から、本人も気づいていない面を含めて、パーソナリティを理解しようとする検査法である。
投影法を説明する答案では、代表的な検査名を添える。ロールシャッハ・テスト、TAT、SCT、P-Fスタディなどである。
検査ごとの重要用語
| 検査 | 作った人 | してもらうこと | 覚える語 |
|---|---|---|---|
| ロールシャッハ・テスト | スイスの精神科医ロールシャッハ | 図版(10枚)を見て、反応を答える | 反応領域・反応決定因・反応内容・形態水準・平凡反応 |
| TAT(主題統覚検査) | ハーバード大学のマレーとモーガン | 人物のいる場面の絵から、物語を作る | 欲求―圧力理論。子ども用は CAT |
| P-Fスタディ(絵画欲求不満テスト) | ローゼンツァイク | 24場面の絵で、空いた吹き出しにせりふを書く | 方向:他責・自責・無責。型:障害優位・自我防衛・要求固執 |
| SCT(文章完成法) | 日本では精研式がよく使われる | 書きかけの文の続きを、自由に書く | テストバッテリーによく組み込まれる |
ロールシャッハ・テスト
ロールシャッハ・テストは、スイスの精神科医ロールシャッハが作った。図版は10枚で、左右対称のインクのしみである。10枚のうち、色のある図版は5枚である。検査の図版は、外に出さない決まりである。だから、このページにも出さない。
実施の段階には、自由反応段階、質問段階、限界吟味という名前がある。片口法では、この3つである。
反応を記号に置きかえることを、スコアリングと呼ぶ。覚える用語は5つである。
- 反応領域
- 反応決定因
- 反応内容
- 形態水準
- 平凡反応
体験型、R、FC 対 CF プラス C、R プラス パーセント、といった指標の名前もある。日本では、片口法と、エクスナーの包括システムがよく使われている。
TAT(主題統覚検査)
TATは、主題統覚検査である。ハーバード大学のマレーとモーガンが考案した。人物のいる、あいまいな場面の絵を見せ、物語を作ってもらう。覚える語は、マレーの、欲求と圧力の理論である。子ども用には、動物の絵を使った CAT がある。
P-Fスタディ
P-Fスタディは、絵画欲求不満テストとも呼ばれる。ローゼンツァイクが作った、欲求不満理論にもとづく検査である。日常の欲求不満の場面が24あり、まんがのような絵で、1人がもう1人に何かを言っている。言われた側の吹き出しが空いていて、そこにせりふを書き込んでもらう。
覚える用語は、方向が他責・自責・無責、型が障害優位・自我防衛・要求固執である。
古い訳語も覚える。他責、自責、無責は、以前は、外罰、内罰、無罰と訳されていた。入試では、いまもこの古い訳語で出ることがある。また、自我防衛は、自己防衛型と書かれることもある。
SCT(文章完成法)
SCTは、文章完成法である。書きかけの文章を示して、続きを自由に書いてもらう。たとえば、「子どものころ私は」という書き出しである。日本では、精研式の SCT がよく使われている。面接の手がかりとして使いやすく、テストバッテリーによく組み込まれる。
描画法の人名
描画法は、絵を描いてもらう投影法である。言葉で表現しにくい人や、子どもにも使える。
| 技法 | 考案した人 | ポイント |
|---|---|---|
| バウムテスト | スイスのコッホ | バウムはドイツ語で木。樹木画テストとも呼ばれる。教示は「実のなる木を1本描いてください」 |
| HTP | アメリカのバック | 家、木、人を、それぞれ描く。ハウス・ツリー・パーソンの頭文字 |
| 人物画テスト | グッドイナフ | 子どもの知的な発達を見るために作られた |
| 風景構成法 | 中井久夫 | 川、山、田んぼ、と順に描き入れて、1つの風景を作る。日本で生まれた技法 |
| なぐり描き法・枠づけ法 | 中井久夫 | 風景構成法と同じ考案者 |
| スクイッグル | ウィニコット | 混ぜない |
ほかに、動的家族画の KFD がある。人名と技法は、セットで覚える。
テストバッテリー
テストバッテリーとは、その人を多面的に理解するために、複数の検査を組み合わせること、またはその組み合わせのことである。テスト・バッテリーと、区切って書くこともある。
先に、何のために測るのかを決める。目的は2つある。
- 同じ特性を、別の検査でも確かめて、信頼性を上げる
- 別の特性も見る
組み合わせの例は、ロールシャッハ・テスト、MMPI、HTP。あるいは、集団知能検査、YG性格検査、内田クレペリン検査である。
ただし、数を増やせばよいのではない。検査は、受ける人にとって負担である。目的に合わせて、必要な検査だけを選ぶ。そして、検査の結果だけで判断しない。面接と、行動観察の情報を合わせて、総合的に理解する。
検査を使うときの4つの手順
検査を使うときの手順と倫理は、論述で差がつくところである。
- 説明と同意(インフォームド・コンセント):検査の目的を説明して、同意を得る。説明するのは目的だけではない。結果がどう使われるか、守秘義務とその限界、そして、いつでも断れることも伝える
- 手引きどおりに実施する:2本目で扱った、標準化を守るためである
- 所見を書く:結果を総合して書く。読む人が誰かを考えて書く
- 本人に分かる言葉で返す(フィードバック):できないことだけでなく、強みと、これからの手がかりを伝える。本人の同意なく、ほかの人に出すことはしない
公認心理師には、法律で、守秘義務がある。ただし、自分や他人に危害が及ぶおそれがあるときは、例外である。
本人の負担や、その日の状態に応じて、検査を変えたり、延ばしたりすることもある。すべての中心にあるのは、本人の利益である。検査は、検査者の興味のためにするものではない。
もう1つ、大事な決まりがある。検査の図版や項目を、外に出さないことである。内容が知られてしまうと、その検査は使えなくなる。適切に使える人だけが、持つためである。
答案でやりがちな間違い
- 検査の名前と、方法を取り違える → SCT を面接法、TAT を質問紙法と書かない。どれも投影法である。SCT は文章の続きを書く検査、TAT は絵から物語を作る検査。P-Fスタディの場面は24
- テストバッテリーを「検査をたくさん行うこと」と書く → 目的に合わせて、検査を組み合わせること
院試ではこう問われる(この動画のまとめ)
- 用語説明 ― 投影法の検査は、作った人 → してもらうこと → 覚える語 の順で書くと、200字になる。ロールシャッハは10枚、TAT は物語、P-Fスタディは24場面
- 描画法 ― 人名と技法をセットで覚える。コッホ(バウム)・バック(HTP)・中井久夫(風景構成法)・ウィニコット(スクイッグル)
- テストバッテリー ― 複数の検査を、目的に合わせて組み合わせること。数より目的。面接と行動観察も合わせる。検査を使うときは、説明と同意 → 手引きどおりの実施 → 所見 → フィードバック
3限目③の課題:頻出語の200字と、論述800字
動画の終わりで出している課題と同じです。どちらも、院試の出題の形に合わせて、この塾で作った課題です。
課題1 用語説明(各200字)
この動画の終わりに出てくる頻出語(9語)を、1語ずつ200字で説明してください。「作った人 → してもらうこと → 覚える語 → 似た語との違い」の順で書くと、200字になります。
課題2 論述(800字)
テストバッテリーを組む意義を述べ、投影法を用いるときの留意点を論じなさい(質問紙法との違いに触れること)。
段落は3つで書けます。質問紙法と投影法の違い、テストバッテリーの意義、そして投影法を用いるときの留意点の順です。
書いたら「できた!」を押す。頻出語の200字と、論述の模範解答は、学生証(無料登録)で読めます。
できた!を押して、学生証へ
できたら、押してください。この端末に記録され、時間割に反映されます。
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大量の過去問を AI で分析し、大学院と院試専門の塾で教えていたスタッフが制作・監修しています。ナレーションは合成音声です。公開前に人が内容を確認しています。
知識は AI で広く。関係は人で深く。知識は無料で届けます。心のことは、人から、関係の中で学ぶものだと考えています。AI の時代に心理士を目指す人にこそ、対面で、人との関係の中で受けるスーパービジョンと師弟関係を大事にしてほしいと思っています。
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