信頼できるカウンセラーに出会う方法、なる方法 条件編
さて、①資格②条件③人シリーズお伝えしている、『信頼できるカウンセラーに出会う方法、なる方法』ですが、今回は条件編です。
[box class=”box30″ title=”前編の記事”]
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人が救いを求めているときって、それこそ判断がうまくいかないから誰を信用できるかどうかってわからないですよね。僕も学生時代にインドで道に迷ったとき、タクシードライバーに連続で騙されて、どんどん遠い場所に連れていかれた記憶があります。そして、3度目の正直で最後に信用できる!と思ったタクシードライバーに、隣の県まで連れてかれたというトドメもさされました。
悟りの国、インドでの経験
というわけで、インドで体験したことを話そうと思うのですが、どうでもいい人は次の項目に飛んでください。少しは関係ある。
インド人嘘つかない
「インド人嘘つかない」というのは、もう嘘で、そりゃそうだ日本人だって嘘つくし、人は嘘をつくものだから。にしても、デリーの空港に着けば、やたらと白タクがいるわけで、そいつらをかわしてタクシーに乗り込んだと思ったら先述したとおりまず最初のタクシードライバーに不当な料金を請求されてモメにモメて、そのモメてる内容といったら日本の貨幣価値でいったら130円くらいだと気づき泣き寝入り2人目のタクシードライバーにたどり着いたわけですよ。
2人目のタクシードライバー
2人目のタクシードライバーはこちらが警戒している中で、めっちゃいい人でした。赤信号で止まるたびに車の周りに群がるホームレスに小銭をあげているんです。自分だって高くない給料なのにもかかわらず、小銭を恵むその心意気を信頼して、そのドライバーに日当の2倍を払って1日貸し切ったんですね。特にどこに行くかは決めないまま…。タクシードライバーは、最初は色々案内してくれたんだけれども、昼ご飯をおごったあたりから、ドライバーなのに酒を飲み始め、ぼったくり土産物屋に連れていくは、嘘つきツアー店に連れていきマージン取るわ、最後はホテルまで送らないわで散々だったわけです。
で、何が言いたいかというと、2人目のタクシードライバーは、自分よりはるかに若いジャパニーズが金にモノを言わせて自分を雇ったり奢ったりするもんだから、心の悪魔が育っていったんじゃないかということです。あんないいドライバーが豹変していく過程をみて、信用できるか、できないかは、相手(人)にだけ要因があるわけではなく、自分自身やその「関係性」にもあると悟ったわけです。
3人目のタクシードライバー
3人目のタクシードライバーは、先述したダークサイドに堕ちた2人目のタクシードライバーが紹介料を貰うためだけに勝手に計画立てた「個人タクシーで行く、首都県外3カ所を回る3泊4日旅行」のドライバーです。
そいつは、ジャイアンそっくりなのでジャイアンとしますが、おそらく「ボレる」と聞いてきたので、はじめから「車内クーラー代は別」とか言い出しました。とゆうか、集合3時間遅れで迎えにきたし。
2人目で信頼は関係性によって作られるものと反省したので、不当な要求は無視して窓を開けてたらジャイアンは体型からして根負けして早々にクーラーつけてくれました。そのタイミングで、「いいか、俺は遅刻は、大っ嫌いだ。俺が雇った以上、日本ルールでやる。遅刻するな!その代わり、集合時間のたびに遅刻しなかったら1ドルずつチップを加算していく。」と、おそらく禁欲もとい金欲が強いジャイアンに対して心理学者らしく定比率スケジュール報酬加算性に条件を設定したわけです。
その後は、嘘のように従順で時間厳守ジャイアンになったのはいうまでもない。むしろこっちが払うチップ増えてきてヤバイなと思うあたりで1分遅刻したり、それでもぼったくり朝食屋とかに連れてくのでチップリセットになる愛嬌はあったが。でもなんか最後に仲良くなって、無事戻ることもできました。
4人目のタクシードライバー
インドに慣れてきたころ、4人目のタクシードライバーを自分で手配したらまさかのさっきと同じ会社のタクシーがきて、「またかよ!!」と思ったら、正真正銘4人目はヒマラヤから来た苦労人タクシードライバーですげーいいやつでした。関係性とはいえ、普通に信頼関係が作れる人も、ちろんいるわけです。試しに「ジャイアン知ってる?」って聞いたら「Yea,He is not a human」とかいうから、なんかの慣用句かと思ったら、マジでその後ディスりだして、本当にロクデナシらしかった。
でも、そんなジャイアンも別れ際、「日本で開けてくれ!」といってお土産までくれたんだし、ある程度ルール(条件)によって信頼関係は作れるし、ルールがないと信頼関係は崩れるわけです。
ちなみに出国するとき嫌な予感したからプレゼントを開けてみたら箱一杯のマリファナでおもいっきり投げ捨てましたけど。ジャイアンは日本のルールを知らない。
条件(ルール)が治療関係を維持する
というわけで、インド体験では、信頼は双方どちらかにあるだけでなく、関係性によって決まるもので、ルールや条件で関係性を設定することで信頼は構築・維持される部分があると述べました。
では、心理カウンセラーとクライアントの間で信頼関係をつくる条件はどんなものがあるでしょうか。もちろん、「人」にも要因があるわけなので、それは次回述べます。今回は、条件。
面接時間と間隔
いきなり議論が起こるとこの条件ですが…
FromU(沢)は、毎週50分という時間と間隔を心理療法では大事にしています。結構、隔週とか月1とか聞きますけれど、それで心理療法は難しいのではないかと思っています。「なぜ?」と言われると困るのですが、僕は心理療法は毎週と教わって、この間隔に手応えを感じるからです。隔週とか月1のセラピストに話を聞くと、いろいろな大人の事情で「毎週」のセラピー体験してこれなかった人も少なくありません(これは、本当にもったいない)。私は、師匠の教えを守らず月1や隔週でやったこともありますが、かえって頂くセラピー代を無駄にしてしまうような感じがしたのでやめました。そう、クライアントが「毎週はちょっと・・・」というと、「では隔週でもいいですよ!」とか言うと優しく聞こえるんですけれどね。でも、「人が変わる」ってことはそれなりに覚悟が必要だと思うからです。こちらも毎週開けるのも覚悟が必要だし、クライアントは今までの生活を崩して通うわけなのでもっと覚悟が必要なことと思います。そんな覚悟があるからこそ人は変わりますし、そうでないなら変わる必要がないのかもしれないし、まだ時期が早いのかなとも考えます。僕が教わったのは、「ドラマも毎週だろ」の一言でしたが。
面接時間は、間隔ほどシビアではなく45分とかでもいいように思いますが、私は50分です。50分なら1時間刻みで予定が決められやすい現実世界の中で、次の人とのインターバルもそれなりにあって情報と切り替えの整理ができるからかな。25分だとさすがに短い気がします。
あ、心理療法は毎週50分必要と考えるのであって、親ガイダンスやフォローはその限りではありません。月1のときもありますし30分のときもあります。
セラピーとガイダンスの違いはまたいつか記事にします。
料金
料金も感覚と同じように覚悟を作るうえで大事な要素だと思っています。
フロイトは、その人の履いている靴1足分が適正価格とか言っていたようです。だったら靴下で行くわ!と思いますが、無料だとダメですね。今、目の前にあるティッシュでさえも街で無料で配ってるやつだと3枚一気に出ても無駄に使います。が、しかし!あの一箱数百円もする動物が書いてあるティッシュだと丁寧に1枚1枚鼻かむもの。あのティッシュいいですよね。でも、あのティッシュはさすがに無料で提供してくれないでしょう。
それと、セラピーっていわゆる原価が無いから高く思われがちですが、僕はここまで来るのにいくら投資しているんだろうか・・・。学部×修士×博士×場所代×毎月の勉強代…。そういうわけで、僕は相応のお金を取ることにしています。
とはいえ、安い方がいいのもよくわかります。よくわかるんです!!だって、この前バイクがエンストして、なんとか安く抑えようと思って近くのガソリンスタンドまで歩いて転がし、車用のスターターで1時間半チャレンジしたもの。ガソリンスタンドの兄ちゃんがまたいい奴なんだわ。無料でいいと言ってくれて一緒にずーっと付き合ってくれたんだわ。1回バイク倒されたけど。
結果…
結局ダメでその兄ちゃんに3千円を払って、少し離れたところまで転がし更に1.2万円払ってバイク専門の出張修理屋に来てもらったら…2秒で再起動しました。覚悟をケチって全然良くならなかった人がとうとう覚悟を決めてFromUに来て目標達成をして「もっと早く来ればよかったー。」というセリフはあるあるです。「そうだよ、もっと早くくればよかったのにー」と思っていたセラピストの9千円ケチって3千円と時間を損してトータル1.5万円払う話でした。やっぱり相応の料金を払って専門家に頼るのも大事ですね。その覚悟が決まらなかった。
目標設定と共有
ここも大事なところですが、目標を共有しているかどうかです。条件としてね。どうしても、心理カウンセリングって目標があいまいになりがちです。感覚的に目標を共有するのもアリだとは思いますが、あなたが必要だと思うのであれば、少なくとも自分で「具体的」な目標をもっておくといいかもしれません。たとえば、仕事から帰ってきて泣く回数とか、睡眠時間とか、怒る回数とか。それと、そこまでたどり着くまでの目安をセラピストと共有しておくといいと思います。正直、必ずしもはっきりとしないのですが、FromUでは、毎週50分で10回が一つの節目にしています。そこで、「自分のテーマに気づき、少し変化も感じられる。方向性がわかる。」ことが多いので、そこからまた定着を目指すのか、もう少しかかるのか、考えます。
ただ、難しいのがセラピーの途中で「このセラピスト平気なのか?」と思って途中で辞めたくなる気持ちです。それ自体が治療のプロセスであることも多いので、そう感じたらできれば正直にその気持ちをセラピストに話してみるというのがFromUではおすすめしています。そういう意味でも、10回ごとに区切るという条件はいいように思っています。この辺の詳細は「人」編とも関係するのでそこでお話しようと思います。
まとめ
以上、信頼できるカウンセラーに出会う方法、なる方法 条件編として、A.間隔と時間、B.料金、C.目標設定をお伝えしました。先述したとおり、関係をつくる要因の一つとしての条件なので、絶対条件ともいえません。が、参考にはなるかと思います。信頼がルール(条件)を維持させるのはもちろん、適切なルール(条件)が信頼を作るという側面は大事です。
子育てガイダンスでも話題になる部分です。
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