自然の中を〇〇すると悩みが消える!?
ストレス発散できていますか!?
いきなりですが、みなさん、ストレスはたまってませんか?
経済協力開発機構(OECD)のメンタルヘルスに関する国際調査によると、
日本国内のうつ病・状態の人の割合は、2013年調査では7.9%だったのに対し、
新型コロナウイルス流行後の2020年には17.3%と、約2倍に増加しているそうです。
さらに、転職の情報メディアCareerStockの「コロナ禍におけるストレス・ライフスタイルの変化」に関する調査によると、
(20~60代の男女100名対象、2021年6月2日〜6月16日、インターネットによる調査)
コロナ禍の自粛によって、「ストレスを感じている人」は約9割で、
「運動をする機会が減った」という回答する人は約6割だったそうです。
コロナ禍における、ストレスの問題は、待ったなしの状況です!!
効果的なストレスの発散方法について、イギリスのサセックス大学の実験によると、
効果のあったストレス発散の方法の一つに「散歩」があげられています。
一般的にうつ病になる原因として、神経伝達物質のひとつであるセロトニンの分泌が少ないのではないかと考えられていて、
「運動とストレス発散」について、筋肉にあまり負担をかけない「散歩」などの有酸素運動はセロトニンの分泌を促進させることが分かっています。
つまり、散歩することで、セロトニンが分泌され、心の安定を図れるため、うつ病の改善や予防できる可能性が示唆されています。
そして、さらに…「自然の中で散歩」するとより効果があるそうです。
自然の中を歩くと悩みが消える!?
これは、2015年にアメリカのスタンフォード大学が、反芻思考が起こりやすい人たちの脳をスキャンしながらチェックする研究をおこなっています。
ちなみに、反芻思考とは、ネガティブな出来事を繰り返し思い出して悩んでしまう考え方のことです。
ここでは、よりわかりやすい表現にするために「ぐるぐる思考」とします。
この実験は、実験協力者にアンケートと脳のスキャンを実施し、全員の「ぐるぐる思考」のレベルをチェックした後、1時間半くらい森の中などを歩かせました。
実験の結果、森の中などの木がたくさんあるところを歩くだけで「ぐるぐる思考」の回数が減り、悩む時によく使われる前頭前野の活動も低下していたことがわかっています。
つまり、自然の中を歩いているだけで、余計なことで悩んだり、クヨクヨしたりすることが減り、メンタル疾患などの改善につながることがわかったということです。
自然物を見るだけで幸福度が上がる!?
もう1つ研究を紹介します。
カナダのブリティッシュ・コロンビア大学が、自然と幸福度の関係について、395人の大学生を対象に調査をおこなっています。
この研究では、実験協力者に2週間の間、自分に割り当てられた対象物のなかから、気になったものを写真に撮って、その時の感情をメモしてもらいました。
それぞれの対象物については、次の3つのグループにわけています。
1つ目のグループは、観葉植物や道ばたに咲く花などの「自然」を対象に、
2つ目のグループは、人がつくったもの、つまり、「人工物」を対象に、
3つ目のグループは比較のために、何もせず「いつも通り」過ごしてもらいました。
実験の結果、集まった2500枚の写真と、感情のメモを分析したところ、1つ目の「自然」を対象にしたグループでは、幸福感が高くなっていたことがわかっています。
そして、さらに、研究チームによると、こうした効果を得るために自然の中を歩いたり、屋外で何時間も過ごしたりする必要はなく、公園の樹木や街路樹を眺めるだけでいい影響を得られると報告しています。
アオジュン考察
では、なぜ、自然がいいのでしょうか?
それは、人間が「バイオフィリア」という性質をもっているからといわれています。
バイオフィリアとは、人間は生まれつき、動植物などに対して愛情のようなものをもっている、
つまり、自然を愛する性質をもっているという考え方で、
1984年にアメリカの生物学者エドワード・O・ウィルソンが提唱しました。
たとえば、病院でも…
自然が見える窓際のベッドの患者と、
自然が見えないベッドにいる患者を比べると、
前者のほうが明らかにメンタルの落ち込みも少ないといわれていますし…
他の研究でも、20分の間自然とふれ合うだけでストレスを軽減できることや…
子供時代に自然の中で過ごした時間の長さがその後の人生の幸福度や健康度に影響を与えることもわかっています。
また、2011年にアメリカのペンシルバニア大学が行なった大規模な調査によると、
室内よりも、自然のなかでエクササイズをするほうがメンタルに良いそうです。
このように、自然にふれるというのは、私たちにとって非常に大切なようです!!
ただ、仕事が忙しくて…
なかなか自然とふれあえないという方や、
都会にお住まいで周りに緑が無いという方もいるかと思いますが…
先ほどの2つ目のブリティッシュ・コロンビア大学の研究の通り、
身近にある自然を意識することが大切です。
なので、たとえば、職場のデスクの上に観葉植物を置いてみるのも良いかもしれません。
ほかにも、家庭菜園や、場所がなければベランダでガーデニングなどもおすすめです!!
ちなみに、この「自然の中を歩くと悩みが消える!?」はアニメーション付き動画として、youtubeで解説しています!
よかったら併せて見て頂けると幸いです!
より参考になるかもしれません!!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
アオジュン心理学研究所でしたーーーー!!
参考文献(サイト)
・メンタリストDaiGo 『自分を操り、不安をなくす 究極のマインドフルネス』 株式会社PHP研究所 2020年
・東洋経済ONLINE 『国内の「うつ」は17.3%コロナ禍で割合増の深刻』2021年 https://toyokeizai.net/articles/-/460203
・PRTIMES 『コロナによる自粛で「ストレスを感じる」が9割、その他5割が「睡眠が浅くなった」と回答』2021年https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000078802.html
・madamefigaro『自然と触れた方が「幸せ度」アップ! 木を眺めるだけでOK』2017年 https://madamefigaro.jp/culture/171206-nature.html
・Forbes Japan『20分間の自然とのふれ合いで「ストレス軽減」効果、米研究』2019年
https://forbesjapan.com/articles/detail/30559
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