信頼できるカウンセラーに出会う方法、なる方法 資格編




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信頼できる心理士のみどころは?

職業柄の検索結果が原因でしょうが、まだgoogleが勘違いして僕に『○○カウンセラー資格取得、今なら2週間コースあります』とやたらCMを打ってきます。それか、『新○○心理療法やってみませんか?鬱に効果あります。』

そんなCMが逆に僕を鬱にさせてくれます。というのも、心理士を目指す人や、信頼できる心理士に出会いたい人は混乱するだろうなーと憂うからです。『結局、どこ行って勉強すればいいんだよ!何療法受ければいんだよ!』って。それ以上に、自分が10年以上も心理士として勉強してきたことや、心理療法をしてきたことを届けたい一方で、正直、2週間コースに魅力を感じる自分もいるからですね。2週間でカウンセラーになれたらいいですよね!

というわけで、「信頼できる心理カウンセラー・心理士に出会う方法、なる方法」として以下の3つの観点でシリーズ化して解決しようと思います。
今回は資格編です。

信頼できる心理士のみどころ

①資格(今回の解説はここ) ②条件 ③人

資格:信頼できる資格は公認心理師?○○カウンセラー?

10年前から毎年あと2年で国家資格化するといわれて続け、2019年にとうとう実現した心理師の国家資格「公認心理師」です。基本的なコースとして、大学(4年)+大学院(2年)で、公認心理師のための指定科目を受講し、公認心理師国家試験(筆記)をクリアしないと取れないことになりつつあります。6年勉強したということについては、まー信頼できますね。

が!しかし!「つつ」あります。「まー」信頼できます。というところが、ポイントで…なぜなら…

公認心理師は、国家資格への移行期間のため 2022年9月14日 の試験日までは、実務経験5年+4、5日の現任者講習+ 公認心理師国家試験(筆記) に合格さえすれば資格取得になるのです。

ちなみに実務経験5年は、

職種によらず,業務内容について,勤務先の証明権限のある代表者が,公認心理師法第2条第1号,第2号及び第3号の内容があると判断して,受験申込時の実務経験証明書に証明した場合,現任者としての可能性はあります。

http://shinri-kenshu.jp/faq

とあり、その2条の内容は…

  1. 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
  2. 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
  3. 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

です。そして、そしてさらに!『施設の証明権限のある代表者が,反復継続する意思を持って従事するボランティアを実務経験として認める』となっています。

つまり!!施設の代表者(ex.シャチョーサン)が「この人『心理相談』5年間やってたよ~」って認めれば、誰でも資格取得できる可能性があるということですね。
事実、心に寄り添ってきたマッサージ師、心に寄り添って神と人をつなげてきた人、施設の代表者自身が心に寄り添ってきた!と自認して、公認心理師を取得されている姿を私は知っています。

いや、別にその人たちを否定しているわけではないことを次の「人」の項目をみていただければ分かると思いますが、
何が言いたいかというと…今の公認心理師国家制度は、いわゆる「勉強量」は必ずしも保証されていないということ。
というか、さっき見た「2週間カウンセラー養成講座」よりも短い日数で資格取得できるやないかい!!ということです(筆記試験に合格する必要はあるけれど…)。

世の中にある心理士の資格はどんなものがあるの?

実際には、似たシステムでブランド化してきた民間資格の「臨床心理士」から移行してきている人がほとんどで、その両方を掲げる人が多いので、臨床心理士を持っていれば「勉強量」は「信頼」できます。

ちなみに、似た名前の「認定心理士」は、基本的に4年制の大学で修得した心理学系の単位を日本心理学会に申請することで取得できる資格です。
「心理学部」を出ていれば取れるものなので、「公認心理師」とだいぶ意味合いが違いますが、これも混乱しますよね。

そして、国家資格化した「公認心理師」が獲得した権利は「名称独占」です。「心理【師】」と名乗っていい(だけの)資格なので、今後も「○○カウンセラー」「○○心理士」はいっぱい世にいると思います。一応、ざっと知っている心理士の資格を出しておきますと…

上級精神療法心理士・さっきCMに出てきて2週間のやつでどこかは見逃した/臨床心理士・公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会/公認心理師・文部科学省・厚生労働省(国家資格)/認定心理士・公益社団法人日本心理学会/産業カウンセラー・一般社団法人・日本産業カウンセラー協会/キャリアコンサルタント・日本キャリア開発協会/NLPプラクティショナー・日本NLP協会/メンタルケア心理士・一般財団法人日本能力開発推進協会/メンタル心理カウンセラー・メンタルケア学術学会/プロフェッショナル心理カウンセラー・一般社団法人全国心理業連合会/認定臨床心理カウンセラー・日本臨床心理カウンセリング協会/EAPメンタルヘルスカウンセラー・NPO法人・EPAメンタルヘルスカウンセリング協会/学校心理士・一般社団法人学校心理士認定運営機構/応用心理士・日本応用心理学会/教育カウンセラー・NPO法人・日本教育カウンセラー協会/精神対話士・一般財団法人・メンタルケア協会/心理相談員・中央労働災害防止協会/心理コンサルタント・日本心理学アカデミー/心理カウンセラー・自分で名乗れる/ひきこもり支援相談士・一般社団法人・ひきこもり支援相談士認定協議会 

…まだまだあって、資格取得も数時間から数年まで様々ですね。これだけでも皆さんの指スクロールは疲れたと思いますし、僕の調査も、「精神行動認知分析士」と名乗っている人のところで力尽きたので結論です。.

 

資格編の結論

[box class=”box17″]専門家が持っている資格もしくは名称について、名前のカッコよさに紛らわされず、どのくらいの勉強量のものか、どこの協会のものか、自分で勝手に名乗ってるだけなのかを調べる。似た名前もあるから気を付けてね。[/box]

超ウルトラハイパー上級シニアカウンセラーからの報告でした。次回の「条件」編もお楽しみに。

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この記事を書いた人

沢 哲司(医学博士/臨床心理士/公認心理師)のアバター 沢 哲司(医学博士/臨床心理士/公認心理師) 医学博士/臨床心理士/公認心理師

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