起業が成功しやすくなるスキルや条件とは?
「起業」と聞くと…どんなことをイメージしますか?
いきなりですが、日本の起業率はどのくらいだと思いますか?
中小企業庁が発表した2012年の起業率では、日本4.6%、アメリカ9%、イギリス11.4%、フランス15.3%となっています。先進国の中では、圧倒的に低い数字です。
では、みなさんは「起業」と聞くと、どんなことをイメージしますか?
中小企業白書によると、1位は「リスクが高い」。2位は「収入が不安定」だそうです。たしかに起業することが、「リスク」だと考えることは当然です!!
でも、あまりにもリスクばかりに目がいってしまう日本人の国民性は、起業を目指す人にとっての「心理的な足かせ」になっているかもしれません。
でも、最近ではインターネットが普及したおかげで、以前よりもビジネスを始めることにコストが掛からず、リスクを限りなく低くし・・・アイディア一つで誰もが起業できる時代。
・・・というのは、既に皆さんご存じのとおり。
ですので、日本人の起業に対する「心理的なハードル」が下がってくれば、もっと「起業しやすい国」へと変わっていくかもしれません。
このブログでは、起業したいけれどもなかなか行動を起こせない人のために、「起業に関するいくつかの研究」を通して、みなさんのメンタル面での不安を少しでも軽くできればと思い書いております。
今回は「起業が成功しやすくなるスキルや条件とは?」について、3つの研究を中心に解説していきます。
起業の成功しやすい年齢は20代or50代!?
アメリカのレンセラー工科大学は、102人の男性と女性に分けた研究データをもとに、成功する起業家の年齢を調べたそうです。
早速結論から言いますと、「男性の場合は起業するタイミングとしては20代と50代、女性の場合は50代で起業した方が成功率は高くなる」ということです。
まず、男性の場合で「20代」での起業成功率が高い理由は、新しいものに「適応する力」がある点と、「リスク」を取ることができるという点です。
若い時の方がいろいろな物事に対して柔軟に対応し、リスクを取り、積極的に挑戦できるため・・・20代で起業した方が成功率は高かったということです。
次も、男性の場合で「50代」での起業成功率が高い理由は、「経験値の高さ」や「資金力」、「人脈」などを使うことができるからと言われています。ちなみに、20代で起業した人の成功率と50代で起業した人の成功率はほぼ同じだそうです。
続いて女性の場合、50代での起業成功率が高い理由は、20代~40代の頃には、いろいろなライフイベントがあり、その影響を受けやすく、起業どころではない人が多く、ある程度仕事に集中して起業できるのが「50代」だからということです。
では、逆に失敗する確率が高くなってしまう年齢は何歳のタイミングなのか?というと、男女ともに共通していて、30代と40代だということがわかっています。
これも結婚や育児、親の介護など、仕事以外での時間や労力を使う機会が増えてしまうのが30代から40代の頃になります。そのため、30代40代では成功率が低くなっているのではないかと考察されています。
つまり、起業にとっては仕事に打ち込める「時間」がかなり大切だということがわかります。
ここでのポイントは、「じゃあ自分は今30代、40代だから起業しないほうがいいのか?」ということではありません。
逆の解釈をすれば、「起業を成功させるために必要なことは何か?」ということがわかったということがポイントです。
つまり、「時間」や「人脈」、「リスクが取れること」など、先ほど説明した成功の要因がすでにいくつか備わっているのであれば、年齢にかかわらず起業の成功率は高いということですね。
また、起業に必要なスキルでいうと、一説では「女性の方が経営者に向いているスキル」をもっているという研究もあるようです!!
女性の方が起業に成功しやすい!?
2013年、カナダのマクマスター大学はある研究をおこなっています。それは、企業の取締役をしている男女624人を集めて、「男女でどちらの方が会社の利益に結びつく判断ができるのか?」という研究です。
早速結論からいいますと、研究の結果、「取締役会に女性を置いている企業の方がそうでない企業よりも42%も利益率が高かった」ということがわかっています。
理由については、後ほど説明します。
この研究では・・・さらに、「男性と女性の CEO としての判断の違いは何なのか?」ということも調べたようです。
男性の場合は、「規則や伝統などをベースに意思決定」をすることが強いということが分かっています。つまり、規則に縛られるということです。
また、「経営理論をもとに意思決定をしがち」だということもわかっています。
さらに男性の特徴としては、「会社の利益を最大化する方向」で考え、顧客の利益よりも自分の会社がどうすれば儲かるのかということを中心に考える傾向がみられたこともわかっています。
一方、女性はというと、他人の視点をもとに意思決定を行う傾向が多いことがわかっています。つまり、「自分が相手の立場だったら?」や、「顧客がこの商品を使う時にどのように考えるのか?」というようなことを考えることができます。
そして、女性の取締役のさらなる特徴として、「会社の利益よりも顧客の利益を優先」に考えます。
一見、自分の会社の利益を犠牲にしているように見えますが、たとえば顧客一人当たりの単価は下がったとしても、それを上回るような顧客が集まり、結果的には利益率が42%も増えるということにつながっていると考えられます。
ここでのポイントは、決して男性が経営者に向いていないとか、女性の方が有能だと言いたいわけではありません。
ポイントは、この違いを理解することができれば、男性が起業するときに気をつけるべきことや、女性が起業でより活躍するためにはどうすればいいのかという点について、事前に対策が打てるということです。
起業に必要なスキルは分かったし、起業できるもんならしてみたいけど、「やっぱり起業ってリスクがあるからな・・・」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか?
たしかに起業にはリスクがつきものですし、多くの偉大な経営者も失敗を経験しています。
では・・・リスクが限りなく低かったら・・・どうでしょうか?
副業からの起業の方が成功しやすい!?
経営管理学研究者のジョセフ・ラフィー氏らはある研究を行っています。
起業する際に、「本業を続けながら副業として始めるのと、今の会社を辞めて起業するのとではどちらがいいと思うか?」という調査を行っています。
これは1994年から2008年の間に実際に起業した20代から50代の5000人のアメリカ人を対象に、彼らの会社の状況について調べています。
早速結論から言いますと、調査の結果、「副業として起業した起業家」は、本業を辞めて起業した人よりも、その事業が「失敗する確率がなんと33%の低かった」ということがわかりました。
さらに、自分の持っているお金や経済状況と、本業としていきなり始めるか、それとも、副業として始めるのかということとは、関係がないこともわかっています。
つまり、お金に余裕があったとしても、「自分の本業を続けながら副業として始めた方がうまくいく確率が高い」ということです。
また、副業から成功した代表的な企業を挙げると「Google、アップル、ナイキ」などが有名だそうです!
ちなみに、アメリカのビジネス誌でファスト・カンパニーというものがあり、最も革新的だとされる企業のランキングが発表されていますが、このランキングで上位に挙げられている企業の創業者の大部分は、「副業としてその会社を作っている」そうです。
個人的に、起業の一番難しいところは、起業してから収益が見えてくるまでの期間だと思います。つまり、「金銭的リスク」と「メンタリティ」です。
でも、起業型の副業の場合、一番難しい時期は本業がありますから、収益が出てくるまで焦ることなく、じっくりと時間をかけられますし、万が一、上手くいかなそうだったらその副業を廃業すればいいだけなんです!
つまり、「副業型の起業の一番のメリットは、メンタル面での余裕」です!!しかも、先ほど紹介した研究によれば、起業型副業の方が成功率も高いということもあり、皆さんがもし「起業したいけど・・・仕事を辞めてまでする勇気がない」という人や、「いろいろリスクを考えて行動が起こせない」という人は、まずは「副業型起業として始めてみること」がおすすめです。
まとめ
「起業が成功しやすいスキルや条件とは?」について、ポイントは3つ。
まず1つ目は、「起業が成功する年齢は20代or 50代!?」
男性の場合は起業するタイミングとしては20代と50代、女性の場合は50代で起業した方が成功率は高くなるということ。そして、起業に必要なことは、「時間」や「人脈」、「リスクが取れること」など。
2つ目は、「女性の方が経営者に向いている!?」
起業をする上で、必要なスキルは「他人の視点をもとに意思決定を行うこと」や「自分の会社の利益よりも顧客の利益」などの女性特有の「共感能力」が大切ということ。
3つ目は、「副業からの起業の方が成功する!?」
副業として起業した方が、本業を辞めて起業した人よりも、失敗する確率が低かったということ。つまり、お金に余裕があったとしても、自分の本業を続けながら副業として始めた方がうまくいく確率が高いということ。
なかなかすぐには上手くはいかないと思いますが、少しずつ実践して、意識してみると、あなたの人生はよりよいものになるはずです!!
ぜひ活用してみて、今よりももっと充実した人生にしていきましょう!!
ちなみに、この「起業に必要なスキルや条件とは?」はアニメーション付き動画として、YouTubeで解説しています!
よかったら併せて見てみて頂けると、幸いです!
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!!
心理学研究所のアオジュンでしたーーーー!!
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