ミーティングで使える心理テクニックとは!?

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多数派の意見がいつも正しいというわけではない!?

世の中に会議は溢れています。
特に企業という組織の中で動いていれば、会議は必要不可欠です。
しかし実際には、意見が出ないままダラダラと時間が過ぎていく会議や、一部のメンバーが一方的に話すだけの会議、非生産的な会議などが普通に行われているものです。

また、仮にあなたが「絶対にこうしたらお客様に喜ばれるはずだ」「これは会社の将来のためになる」と思っている企画があった場合でも、発言を遠慮することはありませんか??

あなたの考えが少数意見の場合には、社内の多数派が異を唱えると大抵の場合、その企画はボツになってしまいます。
組織では、多数派の意見というのは大きな影響力を持っています。
仕事においては、多数決というのはみんなの意見や考え、として大切にされ、重視される傾向があります。

でも、多数派の意見がいつも正しいというわけではありません。
では、少数派の意見はどうすれば「通る」のでしょうか?

・・・ということで、今回は「ミーティングで使える心理テクニック」について、3つの研究を中心に解説していきます。

会議は極論になってしまう!?

一般的にミーティングで、物事を決定する時には、一人で考えるよりも、何人かのグループなどで話し合った方が、色々な考えを出し合った方が、よりバランスの取れた決定になると考えと思いますが…ジェームズ・ストナーの研究によると、個人よりもグループでの話し合いの方が、より「極端な決定」をしてしまうことがわかっています。

この研究では、選択ジレンマ質問紙の実験という「将来の保証はないが、高額な報酬が期待できる仕事に転職すべきか」といったリスクを伴う12の質問をして、それぞれ成功率が何パーセントあればチャレンジするか?…を実験協力者に回答してもらいました。

まずは、この質問を「独りで回答」した場合には、成功率が男性は平均55.8%、女性は平均54.7%あればチャレンジすると回答しました。
次に、男女をそれぞれ6人グループにし、全員で協議して一つの結論を出してもらう形に変えたところ…
実験の結果は、成功率が男性グループは平均47.9%、女性グループは平均46.8%あればチャレンジすると回答しました。

つまり、グループで回答した時の方が、低い確率でチャレンジすべきという結論になったということです。

このように、個人よりも集団で協議して出した結論の方が、よりリスクの高いものとなる現象「リスキー・シフト」といいます。
また、その後の研究で、グループメンバーに安全志向の人が多い場合には、より安全な方向にかたってしまう「コーシャス・シフト」という現象が起きることもわかっている。
なので、ミーティングでは、みんなで話し合って出した意見が必ずしも正しいわけではなく、むしろ「極端な結論」である場合が多いとあらかじめ理解して上で、特に管理職の方はミーティングに臨むと良いでしょう。

ちなみに、こういったグループでの意思決定が偏ることを「集団極化」といいます。
集団極化のわかりやすい日常例は、いわゆる「インターネットの炎上」です。
SNS上では、何らかの話題についてよく議論されていますが、1人が誹謗中傷を始めると、どんどん同じような意見が集まっていき、最終的には偏った意見になってしまって…場合によっては、反発する人を排除しようとするなどの炎上が起こるといわれています。
このように、同じような意見が集まること、つまり、多数派の意見は、人に強く影響してしまうことが研究によってわかっています。

多数派の意見に同意してしまう!?

人は何かを判断するときに、多数派の意見や行動に自分の考えを合わせてしまう傾向があります。
これを心理学用語で「同調」と呼ぶ。この同調については、ソロモン・アッシュの同調行動実験が有名です。この実験では、あるカードに描かれた線と同じ長さのものを、別のカードに描かれた3本の線の中から選ぶというものです。たとえば、こんな感じです。
「左のカード」にある「線」と、同じ長さものを「右のカードの中から選び出しなさい」一瞬、考えはしますが…明らかに「C」が正確ですよね?

ちなみに、独りで回答した場合、この問題の正答率は99%と簡単なものでした。

実験には8人の実験協力者が参加しましたが、そのうち7人は実験者と事前に口裏を合わせていて…あえて間違った線を選ぶことを指示されていました。
つまり、8人中7人は、いわゆる「サクラ」ということです。

実験の結果、サクラの7人全員が間違った回答をした場合、残りの1名の被験者による正答率は、なんと68%にまで下がってしまいました。

つまり、正答率99%の超簡単な問題でも、多くの人が間違った選択肢を支持していると…問題を間違えてしまう確率は3人に1人は間違ってしまうということです。

このことから、人は何かを判断するときに、多数派の意見や行動に自分の考えを合わせてしまう傾向があることが明らかとなっています。
例えば、周りの人が買っているから自分も買うという「流行」や、みんなが並んでいるから美味しいお店に違いないといった「行列」といった現象は、「同調の心理」が働いていると考えられます。
ミーティングでまとまった結論が、たとえあきらかに間違っていたり、あきらかに非効率的な方法だったり、場合によってはコンプライアンス違反だったとしても…そこに出席している人の多数が指示している場合では「なんとなく、自分がおかしいのかもしれない」という気になってしまうものです。

では、多数派の意見を変えたいときにはどうしたらいいのでしょうか?

多数派を変えるには一貫性が大切!?

集団ができると、必ず多数派と少数派が生まれ、多数派の意見が優先されることが多いですが、少数派の意見が多数派に影響を与えることもあるようです。
これを「少数者影響過程」といいます。
この少数派の影響については、セルジュ・モスコヴィッチのブルー/グリーン・パラダイム実験が有名です。

この実験では、6人のグループに36枚のスライドを複数回見せ、色を判定させた。
スライドは、すべて「青」であったが、6人のうち2名は実験者と事前に口裏を合わせており、故意にすべてを「緑」と回答しました。
つまり、6人中2人はサクラであり、少数派だということです。
また、この実験では比較のために、全36枚のうち24枚を「緑」と回答するパターンも調査しています。

実験の結果、少数派であるサクラの2名が36枚のすべてを「緑」と回答した場合は、残りの多数派である被験者4人の32%が少なくとも1回は「緑」と回答しました。

一方で、サクラが36枚のうち24枚のみを「緑」と答えた人のいるグループでは、少数派であるサクラの影響はありませんでした。

このことから、少数派の意見が「一貫性」を持っていなければ、多数派に影響を与えることはできないということを表しています。

でも現在では、少数者の態度が一貫しているだけでは不十分であると考えられるようになっています。
たとえば、ミーティングで断固として反対意見だと主張し続けても…少数派の意見が通るとは考えづらいですよね??

なので、実際の社会の中で少数派の意見を通すためには…多数派との共通点が多いことも重要だといわれています。

つまり…賛同できるものには積極的に賛同して仲間であることを強く意識づけつつ、特定の事柄に対しては一貫した態度をとり続けることが重要だということです。

まとめ

…というわけで、今回のまとめ!!

 「ミーティングで使える心理テクニックについて、ポイントは3つ。

まず1つ目、「会議は極論になりやすい!?
ジェームズ・ストナーの研究で、リスクを伴う12の質問に対して、それぞれ成功率が何パーセントあればチャレンジするか調べたところ、個人よりもグループでの話し合いの方が、より低い確率でチャレンジすべきという結論になりました。
さらに、グループメンバーに安全志向の人が多い場合には、より安全な方向にかたってしまうことも明らかになっています。つまり、個人よりもグループでの話し合いの方が、より「極端な決定」をしてしまうことがわかっています。

次に2つ目、「多数派の意見に同意してしまう!?
あるカードに描かれた線と同じ長さのものを、別のカードに描かれた3本の線の中から選ぶという、正答率は99%のテストをおこない、8人中7人を「サクラ」と混ぜ、あえて間違った線を選ぶことを指示したところ、残りの1名の被験者による正答率は、なんと68%にまで下がってしまいました。
つまり、人は何かを判断するときに、多数派の意見や行動に自分の考えを合わせてしまう傾向があることがわかっています。

最後に3つ目、「多数派の意見を変えるには一貫性が大切!?
 6人中2人の少数派であるサクラを混ぜたグループに36枚のすべて「青」であったスライドを複数回見せ、多数派の4人に色を判定させました。そして、少数派の2人のサクラは故意にすべてを「緑」と回答したパターンと、2人のサクラに2/3を「緑」と回答したパターンに分けたところ、前者では、残りの実験協力者4人の32%が少なくとも1回は「緑」と回答したことに対して、後者では全く影響がみられませんでした。
 つまり、少数派の意見が「一貫性」を持っていなければ、多数派に影響を与えることはできないということを表しています。また、現在では、一貫しているだけでは不十分であり、多数派との共通点が多いことも重要だといわれています。

というわけで、今回は「ミーティングで使える心理テクニック」について3つの研究を中心に解説させていただきました!!

ちなみに、このミーティングで使える心理テクニック」はアニメーション付き動画として、youtubeで解説しています!

よかったら併せて見て頂けると、幸いです!!
より参考になるかもしれません!!
最後までお付き合いいただきありがとうございました!!

心理学研究所のアオジュンでしたーーーー!!

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この記事を書いた人

株式会社カノン・エージェンシーと株式会社ミライト・レンタリースの専務取締役です。本業の傍ら、通信制大学&fromU & 独学で心理学を勉強中です。2023年より心理系大学院に進学予定です。
みなさんに役立ちそうな心理学に関するテーマをアップします!!

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