とある心理士のフィリピン旅行記
2017年3月7日 ♯計画的に過ごしたいあなたへ
何人かには報告した通り今日から単身フィリピンに行ってきます。この休暇を手に入れるために仕事を凝縮。というわけで忙しさにかまけて準備は何もしていません。用意したものといえば現地のSIMカードが挿せそうな中古のWifiルータのみ。現地では初日から情報戦になるに違いない。だって、今知り得ている情報といえばフィリピンは日本の右下ぐらいで、どこへ行くかとかホテルとかも決めてないし。逆にいえばWiFiが使えなければこの旅行記もこれが記念すべき最終回。
特記しておきたいのは、家にあったリュック情報の抜け落ち。希望観測で本日未明まで家にはバックパッカー用の最適なリュックがあると思い込んでいた私。しかし実際に家にあった最大のリュックはいつも通勤で使っているリュック…希望観測だけで太平洋戦争に突っ込んでいった旧日本軍末期と同じ症状で最後は「気合い」で詰め込み。堀越二郎もこうやって泣く泣く零式戦闘機に必要だったパイロットの命を守る部品を削っていったのだろうと思いを馳せる出発2時間前。入らない荷物に苦戦しながらも凝縮袋の案を連想できたときだけは仕事を凝縮してきた自分を褒めたい。いずれにせよ、春休みに備えて今から計画的に荷物を持ち帰っている小学生の方が荷物多いんじゃないかと思う。その「計画的に」がなかなか昔からできない。ラインには友人から海外行くならタバコツーカートン買ってきてと計画的な文面が…もう一本さえ入らない気がするが…あ、寒さのあまり厚手のコート着て出発してしまった。これ現地でどこにしまうんだよ!
3月8日 選べない選んでもらえないあなたへ
♯選べない選んでもらえないあなたへ
いつもやってくるどっちか選べの時間では、僕『(^^)』こんなマークのキングドーナッツメインの機内食(写真上段)で、隣に座ってたオッサンはそれを見て「POR,,,Not Beef!」と臨機応変に対応し重箱に入った明らかに素敵な機内食を手に入れる(写真下段上部の盗撮画像)。なんだこの格差。必死の抵抗でコーヒを選ぶも、「今はない」と言われ動揺して「コーラ」としかいえず完全なお子様ランチが空の上で完成。やはりこの旅、情報戦になる!そこで入国して、SIMカード屋に直行。優しいお姉さんが設定してくれて即つながる。と思ってよく見たら、国際ローミング状態。そりゃ国際電話にすればSIM関係なくつながるわ!とゆうか、これめっちゃ金取られるやつ。半泣きになりながら自分で設定し、「サクサクつながるよー」と日本に向けて発信した瞬間に回線が途切れる。市内に向けてのバスが動きだしたからだろう。ここでは通信事情からフラグになるようなメッセージは慎まないといけない。なんとか、市内のショッピングモールについてそこからタクシーに乗ってホテルへ向かう。乗り場では、オッサンが立っててナンバープレートをメモした電話番号つきの青い紙を渡してくれる。聞くところによると、なるほど、もし不正が電話で発覚した際にはそのタクシーは出入り禁止になるから、抑止力になってるらしい。安心して乗り込んで行き先を伝えると、「英語しゃべれないごめん」はまだいいが、「混んでるから」「そっちの方向じゃない」「メータで走りたくない」とか4回乗車拒否される。事件はおっさんの前で起こってるじゃねーか!!すると、割り込んで横づけしてきたタクシードライバー(写真)が「俺!困ってるツーリスト助けたい!」とかいって「乗れ!」の合図。いや、くそ怪しいだろうが!正義の働きをするはずのおっさんも「お前、4回乗車拒否されて面倒だから自分でナンバープレート控えて自分で乗れ」と投げやり。悩んだ挙句、結局乗車したが、ちゃんとメータで走っている。なんだこいつ逆に怪しい。荷物置いてこの後市内観光したいけど、いくらで走ると聞いたらツーリスト好きだから言い値で良いという。ガイドブックの下値より下を言っても了承。なんだこいつ逆に怪しい。というかめっちゃ丁寧に案内してくれるし、安い美味しい屋台とか連れてってくれるし、近づいてくるお姉兄さんを追い払ってくれるし、駐車料金とかも自分で払ってる。話も面白い。逆に怪しい。しかし、このツケを払うことになるとは…Tto be continued
3月9日 ♯選ばれし卵
フィリピンで、水はもちろん、食べ物にも気をつけなければならない。例のタクシードライバーはジュンジュンという名前らしいが、普通に水道水を飲むだけでは飽き足らずテーブルに落ちた氷をわざわざコップに戻して危険度を上げている。手袋をはめて食べる屋台スタイルでは、してない方の手で食べてるし。何の為の手袋だよ!しかし、やたらとこのジュンジュンは食べ物を奨めてくる。嫌いな鳥レバーも、めちゃくちゃうまい!ハエがたかってたことはさておき、レバー臭くない!どや顔してくるジュンジュンは、調子に乗って「次はバロット食いに行こう。」と言い出す。バロットとは中途半端に羽化したアヒルのゆで卵でかなりグロテスクな名物と本国でも耳にしたことがある。最終日に気が向いたら食べようと思っていたが、早くも機会が訪れた。というか、「やだ!」といったら運転手と客の垣根を乗り越えで、ジュンジュンは「行きたい!食べたい!」と駄々をこね始める。見に行くだけなら…といって早速、着いたのは暗闇の中で数少ない電灯の下に佇む老人の持つバケツ。店じゃなくてバケツ。地元では精力剤に使われてるとか有性卵を売っているとかその意味を知ってかしらないが、イカしたフレーズの帽子をかぶった老人のバケツ。老人がおもむろに取りだし笑顔で渡してきた卵は二つ。何言ってるかよくわからなかったけど、「上玉だよ」とニヤリと言ったに違いない。ジュンジュンは文字通り、食い気味にその卵にガブリつく。見てるだけできもい!羽とか心臓らしきもの見えてるし!絶対食わない。そう誓った。しかしジュンジュンは人が変わってしまっていた。「お願い!!食べて!ツーリストがこれ食べてる姿を見るのが楽しみ!」どんな性癖かしらんけど、ここですごいツケが回ってきた。これならボラれた方がまだましだったかもしれない。ここまで良くしてくれたのは、バロットを食わす為だったのか!?ジュンジュンと老人とダチョウ倶楽部みたいなノリをすること5分。鳥だけにね。しょうがなく、食べることにした。顔が歪んでたと思うけれど食べた。それ見て老人もジュンジュンも大爆笑。絶対、こいつらが日本に来たら梅干しと納豆混ぜて食わせる!が,,,,味わうと、確かにうまい。卵の中で親子丼味。先ほどから三割増してでどや顔のジュンジュンはその後無事、ホテルまで送ってくれたとさ。
3月10日 ♯朝はクロワッサンと一杯のエスプレッソでキメたいあなたへ
変な卵のせいで安心の朝食を求めて三つ星ホテルに泊まってしまった。昔からホテルの朝食が異様に好き。だって朝を優雅に変える魔法がそこにはあるでしょう。
さて本日の朝は無数のニワトリの鳴き声で目覚める。確実に深まりつつある卵とか鳥トラウマを抱え朝食会場へ。バイキング形式かと思いきやまたもやチキンorポークの選択肢を提示される。機内食の反省とトラウマ早期改善のため震える指でチキンを選択肢し待つこと10分。出てきたのがスクランブルエッグとソーセージ。前者が半孵化を連想させる出来栄えなのはさておき、ソーセージ?え?これポーク?って聞いたらウエイターは、「これチキンだから」とのこと。確かに「ソーセージの形⇨ポーク」は日本人の先入観かもしれない。が食べてもやっぱり普通のソーセージ。これは錯覚か!?ワイングラスに入った葡萄ジュースを飲むと酔うあの仕組みと同じか!?NOといえない日本人はとにかく楽しみのエスプレッソを待つ。が来たのは白湯。さすがにこれはキレていい。ポークとチキンの判別は万一ミスかもしれないが白湯とエスプレッソはさすがにどんな器に入れようとも間違えん。ウエイターにクレムると「これコーヒーだから。」と指されたのは砂糖と思い込んでた「COFEE」と書かれた小さな袋。恥ずかしい!絶対影であの早とちり日本人うぜーとか言われてそう。でも開けると粉で3粒くらいし入ってない。全然色つかない。エスプレッソなのにアメリカより薄いというかすぐ外の泥水の方がコーヒーに近いレベル。三つ星の先入観とはこれいかに。コーヒーとは一体何なのだろうか
3月11日 『↑↑↓↓→←→←LRLRBA 』
安住の地を求めて三つ星から四つ星へ。物価の安さにかまけて一日一つずつホテルの星が増えていく。というか「500円しか変わらないならいいじゃない」が繰り返される恐怖。四つ星にきて一番違うのは英語が通じやすい。初日はモールで「Where is the toilet?」が何度も聞き返され不安になった。なるほど、どうやらフィリピン英語は「r」の発音がちょっと特徴的。rが付く言葉はやたら聞き返されるし、向こうもr前後で何言ってるか分からない。rが苦手な日本人と合間って正しいイメージかわからないが、「3」がつくと馬鹿になるあの芸を「r」版にしてコミュニケーションが強いられる感じである。
さて、本日はセブで有名なマッサージにいってきましたが、そこでセラピストが「Put off your clothes ○△○△」といってどっかいってしまった。all なのか without なのかそれが問題。yourのrのせいで後半が馬鹿になってよく聞き取れなかった。浴衣みたいの貸してくれるかと思ったけど。どこまで脱ぐんだこれ。セラピストが戻ってくると「イリ!」という。え?どっか入れ?あー「early」かと認識したころにはまたピシャリとドアを閉めてどっか行ってしまう。何をどこまでearlyなのかよくわからぬままとりあえずTシャツだけを脱いで待ってみる。するとセラピストは舞い戻ってきて「モラ!」という。え?なんでウルトラ怪獣モラ?あー「more(put off)」かと認識したころには….を繰り返し結局 without underwere が正解だと知る。書いてて分かったけどyourの後にrが二つも入る単語があったらそれはもう言葉のゲシュタルトは崩壊してしょうがない。というか書字でもRのところでゲシュタルト崩壊してるじゃないか(写真)!!しかし、勢い余ってパンツまで脱いでセラピストを迎えていたら今頃…..RefeRRed to as OOBAKAR!
3月13日 おるもすとせいむあずぴーなっつ
なんかいつも長々書いてしまってるけど、気力がない。何が起きたかは察してくれ!虫食わされた!almost the same as peanut HAHAHA!?やかましいわ!!ならピーナッツ買って食うわ!
以上。
3月21日 たおるとおっさん
プールに入りたいのでタオルを買おうと街まで出かけたら「ニホンインデスカー、イチ、ニー、サン」とオッサンに声かけられる。ここまではよくあること。が、ここで「I want to go to buy a towel」と言ってみる。軽くヤジったつもりが、話し返してくる日本人に豆鉄砲食らったこのオッサンの何が良いかって、「follow me」といわれ、結局サンダル屋についたとき。このおっさん英語がほとんど通じない!さて、このオッサンに身をゆだねたとき、果たしてタオルを買いに行けるのだろうか。思わずサンダルを衝動買いしながらもそんな興味が沸く。
念のためこのおっさんの仕事を聞いてみると、顔が急に曇って「のーじょぶ」とのこと。99%確信していたが悪いことを聞いてしまった。そこで、タオルを買うのに十分すぎるお金と交通費を提示し、残りがオッサンの報酬であることと、記事のための写真撮影を条件にガイドを頼むことにした。そしたら、また明るいオッサンに戻った。サンダルを買って履き替えた靴まで持ってくれるとのこと。良かった。
オッサンはさっそく、タクシーを利用しようとする。そんなことしたら報酬どころかタオルすら買えなくなる。ガイドをお願いして開始23秒でつまずいてることを警告。
次におっさんはジプニーをチョイス。ガイドブックでは推奨されていない、人で溢れるトラックの荷台みたいなところに飛び乗るシステムの乗り物である。料金はというと客同士の手渡しで運賃が運転手まで運ばれ、手渡しで御釣りが帰ってくる。フィリピンは、国民性なのか思った以上に安全で、途中でそのお金をくするねる人などいない。と思ったら、案の定オッサンがこの混雑に乗じて財布をスろうとしている仕草がある。きつく言葉で警告。私の靴を持ってるのは逃走の為じゃないか?そんな信頼関係が崩れかけたとき、このジプニーはすぐに終点で全員おろされる。
終点は運転手の気分なので、オッサンはアンラッキーである。人の財布スろうとするから。
が、ここでオッサンが今日一番の働きをする。タクシーを止め、大声で恐らく「モール行く人!?」と呼びかけ即席乗り合いタクシーを編成した。しっかりコミッションも取って皆でそれ乗ってモールへ向かう。車中ではどや顔のおっさんだったので「今一度、今は仕事してないのわかったけど、その前の仕事は何だったの?」と聞いたら、また急に顔が曇って「ノージョブ」とのこと。おっさんごめん。しかし、おっさんは「ノージョブ」がジョブであること、生き方だと話し始める。なるほど、生きる上でハブジョブは日本の勝手な価値観なんかもしれない。とはいえ、このおっさん「ノージョブ」なのも致し方ないと思えることをモールでやらかす。
モールに着いてタオルを手にしたたオッサンの写真を見ていただきたい。お分かりいただいただろうか。オッサンに持っていてもらってたはずの私の靴(緑袋)がない。どうやらオッサンは両手に物を持つというスキルがないらしく、どっか置き忘れてきてしまったようだ。急いで取りに戻ったオッサンの滴る汗とその汗を買ったばかりのタオルで勝手に拭いているときには殺意が沸いたけれども、ハロハロを一緒に食べることにした。ハロハロといえば、フィリピンの名物である。にもかかわらず、オッサンはハロハロ食べたことないらしく、テンション↑↑(写真前)しかし、実際食べてみると「冷たいもの」が口に合わなかったらしく、残した挙句におなか痛いと言い出しテンション↓↓(写真後)おっさんとのデートは微妙な雰囲気のままトイレ前解散で終了。オッサンはオッサンなりの生き方がいい、ハロハロなんてハイカラなものはもう二度と食べないと最後に言っていた・・・ようだった。オッサンタオルとノージョブの価値観をありがとう。
3月22日
ジンベエザメを見に、現地のタクシードライバーと交渉して連れてってもらったinセブ。しかし、このドライバー道事情の悪い中でずいぶん右に寄せる。思わず「平気なの?」って聞いたら、「平気、まかせろ。」とのこと。
その返事の瞬間、嘘のようにバフっとパンクした。
そっからジンベエザメ探しでなく、タイヤ屋探し。しかし全く見つからない。そのうちに「あれ、使えるんじゃね?」と、タイヤを半分にして馬飛び練習するアレを指すドライバー。こういうときの冗談ほどムカつくものはないし、そのデリカシーのなさといったら頭のネジがぶっ飛んでるとしか思えない。と思ったら、そこで遊んでる子どもを集めてネジを持ってこいと指示を出している。数分後、散らばって子らが持ち寄った無数のネジから一本を徐に取り上げ、エイヤ!っとパンクしたタイヤにドライバーで取り付けて漏れを直している。ドライバーとネジが形を変えてこんなに役に立つなんて!
どこからともなく現れた自転車に積載されているコンプレッサーで空気を入れてまた走り出すタクシー。その間、5分。
子どもに探させたネジでパンクを直すなんて、日本ではロストテクノロジーだと思う。が、帰りが心配。今度は左に寄り過ぎだし。
3月23日
海ではクラゲに刺され、帰り道でアブに刺され、夜には蚊に刺される。この世のカユミをコンプリートしているのにムヒがない。スーパーにもないから薬局に行く。ここの薬局がそうなのか、フィリピン全部がそうなのかわからないが完全問診商品受け渡しシステム。呼び出し番号3の段階で300番代を貰ってようやく順番が来てitcに続くhを言うか言わないかで食い気味に渡された七円くらいのムヒがこれ。ムヒにはネジ式のフタというのは日本人の固定概念だったことを思い知る。ネジでパンクを直す技術はあれど薬を保管する技術がないのが謎。 もう日本に帰ろう
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